18 Sep 2016
自立できる力を付けて欲しい、と思うのはすべての親の願いだと思います。
自分で考える力を持つというのは自立に近づく一歩。
レッスンの中で身に付けて欲しい事はいくつかありますが、もっとも大事にしていることの一つです。
ずいぶん昔、あれっ?と思った出来事がありました。
よく練習もして、ぐんぐん上達している生徒がいました。一見なんの問題もなく···。
厳しめのレッスン(昔は厳しかったのです)にもついてきてキラキラお目目でピアノを弾いてます。
しばらくたって、何かのきっかけで「もっと綺麗に弾かなくっちゃね」という会話をしたことがありました。そうしたら、
「どうしたらよいですか」ってやっぱりキラキラお目目でこちらを見ているんです。
何の疑問もなく「先生の言ったようにすれば出来るんでしよ?」と言わんばかりの雰囲気で。
なーんか違う?
初めて感じた違和感でした。
それも悪くない、けどこの先ずっとこれで良いのか?
すぐに答えは見つかりませんでしたが、試行錯誤の始まりの時でした。
それからリトミックやコーチングに出会い、今に至ります。
リトミックもこんなにハマってしまったのは
「自分で考える」
「自分の表現をする」
ここを大事に育てることが出来るからだと感じています。
リトミックとコーチングの共通点は驚くほど多いのです。
どうしても目の前の「出来」を良くしようと思うと、大人が考えたやり方、ペースでやりたくなります。でもそれに慣れて自分で考えるのをやめてしまうようでは····。
経験のためこちらの計画でやっていただくことはありますが、それでもやるかどうかを決めるのは本人の意思です。
思うようにいかないことももちろんありますが、そもそもコーチングにしても、相手を思うように変えるための技術ではありません。相手のやりたいことを応援するのがコーチです。
「やりたーい」
と思っているありがたい子もいれば
「お母さんが“せなん”て言う」
なんて子も
「ピアノは好きだけど練習はやりたくない」
これが一番一般的かな。練習は出来ればしたくないというのはごく普通のことです。
練習は練習そのものにトレーニングが要ります。
だれでもすぐに出来る様なものではありません。
いろんな気持ちがありその中でいかにイキイキとピアノと付き合えるようになっていただくのか、難しくも楽しいところです。
そして、たったの週に1回、30分程度しか会わない私では限界があるのも事実。
保護者の皆様と一緒に協力してお子さんの成長を応援していければ、と思っています。