リトミック研究センターのカリキュラムに取り入れられているモンテッソーリ教育とはどんなものなのでしょうか?

マリア・モンテッソーリ(1870~1952)はイタリアの教育家です。ローマ大学で女性で初の医学博士を取得。生理学や人類学などの観点から「子供の観察」を通して、独自の教育法を構築しました。子どもたちには自ら成長する力があるという事を前提に、子どもたちの心とからだの自発的発達を助長する自由な教育です。

モンテッソーリ教育の基本は「子どもは自らを成長・発達させる力をもって生まれてくる。大人(親や教師)は、その要求を汲み取り、自由を保障し、子どもたちの自発的な活動を援助する存在に徹しなければならない」という考え方にあります。

子どもたちは自分で今からする活動(お仕事と呼びます)を選びます。自分で選び取ること、そしてそれを一人で出来るように援助することが特徴の一つです。自立した子供を育てます。

リトミックを考えたエミール・ジャック=ダルクローズ(1865~1950)はスイスの作曲家・音楽教育家です。モンテッソーリ教育と同じ時期に活動し新しい教育を考えました。リトミック教育とモンテッソーリ教育の共通項として、その当時としては最先端の「生理学」を教育法の根底に置いたところです。同時代の流れの中で生れた教育法、リトミックの動きの中にモンテッソーリの「静」の時間が組み合わさり、教育効果が高まっています。